湿り気とともに、夏への土台を育てるころ
二十四節気 / 芒種(ぼうしゅ)
6月6日 〜 6月20日頃
稲や麦など、穂の先にとげのある植物の種を蒔く季節です。
いのちがぐんぐんと育つ、
生命力にあふれる時期である一方で、
しとしとと雨の日が増え、
本格的な梅雨の気配も近づいてきます。
雨の日が続くと、外の湿気はそのまま、
私たちのからだの内側にも影響しはじめます。
なんとなく疲れが抜けない。
呼吸が浅く感じる。
頭がすっきりしない。
そんな感覚が現れることもあるかもしれません。
陰陽五行の見立てでは、
春を支えてきた「肝」から、夏の主役である「心」へ。
そして、これからの季節、
夏土用に大切になる「脾(ひ)」へと
流れが移り変わっていく頃でもあります。
脾は、胃腸や消化吸収と深く関わる場所。
お腹の調子の揺らぎは、
気分や意欲にも静かに影響していきます。
この時期は、無理に前へ進もうとしなくても大丈夫。
芽吹きから実りへ向かう流れの中で、
ただ季節のリズムに耳を傾けてみる。
それだけでも十分な実践だと思うんです。
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この時期におすすめなのが、「バナナ・アーサナ」です。
季節を問わず行うポーズですが、
湿り気が増してくるこの頃は、
また違った感覚が見えてくることがあります。
仰向けになり、
上半身と脚をゆるやかに横へしならせるポーズです。
からだ全体で、腰からずらし、
バナナの形になってみます。
からだを大きく動かすというよりも、
左右の違いや呼吸の広がりを観察していくような時間。
風通しのいいからだを思い描きながら、体側をひらいていきます。
呼吸とともに広がっていく感覚を、静かに眺めるように。
脇や横腹。
腰の奥。
肩から腕へ。
どこが伸びているのかよりも、
今あるその状態を見てみる。
そんなふうに眺めていると、
その日のからだの様子が少しずつ見えてくるかもしれません。
形を整える必要はありません。
奥歯の力をゆるめて。
できるだけリラックスして、呼吸を観察する。
ただそれだけでも十分です。
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暮らしの中では、
ついつい冷たい飲みものが増えやすい季節ですね。
からだが欲している感覚を否定する必要はありませんが、
ときどき温かい飲みものや汁物を選ぶ時間を持つと、
胃腸も少し落ち着きやすくなります。
たまに、思い出してみてくださいね。
湿気の多い日は、
頭や肩まわりに重さを感じることもあります。
そんな日は、情報を取り込む時間を少し減らしてみる。
あるいは、何もしない時間を数分つくってみる。
すると、自律神経の緊張や
呼吸の浅さに気づきやすくなるかもしれません。
暮らしの中でできることとして、
お腹まわりをやさしくほぐしてみるのも、
一つの知恵だと思います。
お腹は、呼吸や胃腸の働きとも関わりの深い場所。
少し触れてみるだけでも、
その日の状態が見えてくることがあります。
季節は少しずつ夏へ向かっています。
その変化に合わせて、
からだもまた静かに変化しています。
大きく整えようとするのではなく、
今どんな状態にあるのか。
その観察を続けていくこと。
芒種は、そんな時間に向いている節気なのかもしれません。
「なぜ暦や二十四節気について書くのですか?」
とたまに聞かれることがあります。
「ヨガと暦と。」というタイトルには、
そのまま私の思いを込めています。
ヨガはマットの上だけにあるものではなく、
暮らしの中にあるもの。
ヨガの世界では、「オフ・ザ・マット」という言葉があります。
ポーズをしている時間だけではなく、
日常そのものが実践の場であるという考え方です。
季節を見つめることも。
からだを観察することも。
日々を丁寧に過ごそうとすることも。
私にとっては、すべてヨガの実践の延長だと。
だからこうして、
暦のことも書いています。
そして、ただ好きだから。
季節が移り変わるように、
私たちのからだもまた日々変化しています。
二十四節気は、
その変化を観察するための地図のひとつ。
自分自身が感じていることへのヒントを、
いつも私に与えてくれます。
季節を知るためというよりも、
いまの自分の位置を知るために。
これも地図のひとつ。
生きることにつながるエッセンス。
この考え方は、YOGATOのクラスや
スケジュールの構成にも流れています。
季節の変化。
からだの変化。
暮らしの変化。
そして、もっと大きな流れで見れば、
ライフステージの変化。
二十四節気も、
ヨガも、
セルフケアも。
その変化を見つめるための地図のひとつなのかもしれません。
また次の
「ヨガと暦と。」でお会いしましょう。
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YOGATOのクラスでは、
ここで書いたようなサポートも取り入れてクラス運営を行っています。
体験クラスから気軽にご参加ください。
