春分の花粉症対策と「ヨガを始めたら花粉症が治った」あるある。
今回のブログではこれをテーマに書いてみます。
<ヨガで花粉症が改善する理由 – 自律神経とプラーナの視点から – >
春になると、多くの人が花粉症に悩まされます。
くしゃみ、鼻水、目のかゆみといった症状は、外出を億劫にさせ、
集中力を奪い、心身のバランスを崩す要因にもなります。
花粉症の対策としては、薬の服用やマスクの着用などが一般的、
整体でも「巡り」を改善することでケアをしたり、
私も小鼻から眉間までのセルフケアをよくお伝えします。
そんなセルフケアで整える方法ももちろんあるのですが、
実はヨガを実践することで、花粉症の症状を軽減できる可能性があります。
なぜヨガが花粉症に効果的なのでしょうか?
ヨガをするようになって花粉症の症状がなくなった。
聞いたことがある方もいるかもしれません、そしてその一人が私です。
私も八年ほど前、本格的にヨガを実践するようになってから、
ほぼ毎年あった鼻と目の酷い痒みの症状が出なくなりました。
その理由は、「自律神経が整うこと」と「プラーナの巡りが良くなること」にあります。
ヨガを通して、私たちは本来の健やかな状態に戻り、
外からの刺激に過敏に反応しなくなるのです。
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アレルギーのコップの考え方と、新しい視点
よく「アレルギーのコップ」という表現を耳にします。
花粉やハウスダストなどの刺激が積み重なり、
その人の許容量(コップ)が溢れたときにアレルギー症状が出る、
という考え方です。これは皆さん一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
では質問です、そのコップは変化しないのでしょうか?
ヨガのポーズも、呼吸も変化します。
深く広がる時もあれば、変化しない日もある。
肉体も心も変わります。
そうした視点から見ると、
「アレルギーのコップ」も変化するのではないか?
と私は思うんです。
もし、コップ自体の大きさを変えられるとしたら?
あるいは、コップの水を適度に流す方法があるとしたら?
そう考えると、「アレルギーは仕方ないもの」と思っていた人も、
「あぁ、そんな視点もあるのか」と感じるかもしれません。
私自身も、ヨガを学び、実践する中で、その可能性の存在に気づき
自分の中で採用したいと思った一人です。
●ヨガが自律神経を整える—交感神経と副交感神経のバランス
花粉症の症状は、免疫機能の過剰な反応によって引き起こされます。
本来、免疫システムはウイルスや細菌などの外敵から体を守るために働くものですが、
花粉症の人は花粉を「有害なもの」と誤認し、過剰な反応を示してしまいます。
この免疫機能の暴走には、「自律神経の乱れ」が関わっています。
自律神経には、活動を司る「交感神経」と、リラックスを促す「副交感神経」があり、
これらがバランスよく働くことで、私たちの体は健やかに機能します。
しかし、ストレスや不規則な生活習慣が続くと交感神経が優位になりすぎ、
免疫機能が過敏になり、花粉に対して過剰な反応を示すようになります。
ヨガの深い呼吸や、ゆったりとしたアーサナ(ポーズ)、瞑想の実践は、
自律神経のバランスを整え、副交感神経を優位にする助けとなります。
特に、以下のようなヨガの実践は花粉症の改善に役立ちます。
・完全呼吸(ディルガ・プラーナヤーマ)
→ 深い呼吸を通して副交感神経を活性化し、リラックスを促す
・前屈のポーズ(パスチモッターナーサナ、ジャーヌシルシャーサナなど)
→ 自律神経を落ち着かせ、過剰な興奮を鎮める
・シャヴァーサナ(屍のポーズ)
→ 交感神経の過活動を抑え、副交感神経を高める
どれも馴染みのあるヨガのポーズでや呼吸法ですね。
これらによって神経のバランスが整うと、免疫機能が正常に働くようになり、
花粉に対して過敏に反応しなくなるということが起きるのです。
●プラーナの巡りを良くし、滞りを解消する
ヨガでは、生命エネルギーを「プラーナ」と呼びます。
プラーナは、呼吸とともに体内を巡り、健康を維持するために重要な役割を果たします。
しかし、ストレスや疲れ、姿勢の乱れなどによってプラーナの流れが滞ると、
からだのバランスが崩れ、免疫系にも影響を及ぼします。
花粉症の症状が出やすい人の特徴として、
呼吸が浅くなりがちであることが挙げられます。
特に、鼻づまりが続くと口呼吸になりやすく、
結果として自律神経のバランスが崩れやすくなります。
また、猫背や肩こりがあると胸が開かず、呼吸が制限され、
プラーナの流れが滞ってしまいます。
ヨガのプラクティスによって、からだを動かし、胸を開き、呼吸を深めることで、
プラーナの巡りを改善することができます。特に、次のようなポーズが有効です。
・胸を開くポーズ(マツヤーサナ、ブジャンガーサナなど、、)
→ 肺を広げ、呼吸を深めることで、プラーナの流れを促進
マツヤーサナ(魚のポーズ)を一つ前のBlog『ヨガと暦と[晴明]』で
ご紹介しているのでここに貼っておきます。
・ツイストのポーズ(アルダ・マツェーンドラーサナ)
→ 背骨を刺激し、自律神経を整える
・カパーラバーティ(火の呼吸)
→ 鼻腔を浄化し、プラーナの流れを活性化
これらの実践を続けることで、体のエネルギーの流れがスムーズになり、
本来の健やかな状態へと戻っていきます。
ヨガをすることで花粉症が改善される理由は、大きく分けて以下の二つにあります。
①自律神経のバランスが整うことで、免疫機能の過剰な反応が抑えられる
②プラーナの流れが改善され、本来の健やかな状態へと戻ることができる
(東洋医学・中医学の観点で気の流れを促し改善していくこととと同じですね)
春のエネルギーの変化に寄り添いながら、
ヨガを通じて「本来の自分」に戻ることを意識してみてはいかがでしょうか?
呼吸とからだ、どちらも感じて味わって、
春を楽しみながら、整えてみてくださいね。