陰陽五行論が教えてくれること – 変化を受け入れる生き方
私が陰陽五行論に惹かれている理由は、
そこに「相対性」という面白さがあるからです。
対になる相手がいなければ、
この理論そのものが存在しません。
自分の陰陽や木火土金水のエネルギーも、相手や状況によって受け取り方が変わる。
その移ろいの中で関係性が成り立っていることが、とても興味深いのです。
陰と陽。火と水。広がるものと収めるもの。
私たちのからだや心は、常に相反するエネルギーの中で揺れ動いています。
光があるから影があり、熱があるから冷たさがある。
どちらか一方だけではなく、両方があってはじめて世界は形を持ちます。
たとえば、誰かが怒っている姿を見たとき。
「木のエネルギーが過剰でプンプンしている」と感じる人もいれば、
「火のエネルギーが強すぎてメラメラしている」と見る人もいるでしょう。
同じ現象でも、相手や状況によって見え方は変わり、絶対的な答えはありません。
だからこそ、この相対性の学びはおもしろく、日常にも生きるのです。
性別や性格においても同じことが言えます。
からだの特徴で見れば、男性は陽、女性は陰とされます。
けれども性格や立場が変われば、同じ人の中で陰と陽は入れ替わります。
「私は陰」と思っていても、別の場面では「陽」として働くこともある。
固定ではなく、常にうつろい続けるものだと気づかされることが、
この理論の奥深さだと思います。
季節の流れもまた、この相対性の中にあります。
夏は「火」のエネルギーが高まり、外へ外へと広がります。
その熱を残したままにすると、
秋の「金」が持つ呼吸や内側を整える力がうまく働かなくなる。
だから秋には「火」と「金」を向かい合わせ、
両者の調和を見ていくことが大切になります。
呼吸を深めること、股関節や胸をひらいて循環を感じること、
辛味のある野菜を少し取り入れること。
そんな小さなセルフケアが、自然と調和をもたらしてくれます。
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陰陽五行論は「どちらか」ではなく「どちらも」を大切にする学びです。
変化して当たり前。
ライフステージや環境の移ろいとともに、自分の在り方も変わっていい。
変化の中で悩んだときに一方を選ぼうとせず、
両方の側面から眺めてみることで、新しい発見や気づきが生まれます。
自分を弱いと感じるあなたも、
強さを感じるあなたも共にいるはずです。
相手や環境との関わりの中で、自分の陰と陽の側面がどう表れるのか。
その移ろいを感じ取ることは、
自分らしい選択や働き方、生き方につながっていきます。
私たちはすでに「どちらか」ではなく
「どちらも」をすべて内に持っている存在だからです。
私自身、ヨガやセルフケア整体を通してこの相対性を日々体験しています。
ひとりで完結するものではなく、関係性の中で変化し続けるからだと心。
そのおもしろさに惹かれて、ずっと探究を続けています。
もしかしたら、ただの趣味のようなものかもしれません。
けれど、その探究が不器用で人との関係性をうまく作れなかった私を成長させ、
確実に生きやすく、毎日を豊かにしてくれているのです。
陰陽五行論が教えてくれるのは、常に変化し続ける相対性の世界。
どちらか一方ではなく、
両方を抱き合わせるからこそ、心とからだは調和していきます。
季節の移ろいも、人との関係も、自分の生き方も。
「どちらも大切に」する視点で眺めてみると、
新しい発見が訪れるかもしれません。
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クリパルヨガの内観のエッセンスを大切にしつつ行っています。
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