<日常に活かすヨガの呼吸法>
日々の生活の中で、呼吸を意識することはどれくらいあるでしょうか?
忙しさの中で気づけば浅く、
短い呼吸になっていることが多いかもしれません。
呼吸は私たちの生命活動の基本であり、
心身の状態を映し出す鏡のような存在です。
ヨガの呼吸法(プラーナヤーマ)を取り入れることで、
心を落ち着け、からだのすみずみまでエネルギーを巡らせることができます。
「エネルギーを巡らせる」
ヨガを学ぶと必ずや聞くことになる「プラーナ」。
「エネルギーを巡らせる、動かす」
そのためにヨガしていると言っても過言ではないと思います。
今回は、クリパルヨガで基本となる2つの呼吸法をご紹介します。
シンプルながら、深いリラックスや集中をもたらし、
日常に穏やかさを届けてくれる呼吸法です。
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●ディルガ・プラーナヤーマ(三部呼吸)
ディルガ・プラーナヤーマは、ヨガの完全呼吸とも呼ばれ、
肺のすべての部分を意識的に使いながら深く呼吸する方法です。
<やり方>
1. 楽な姿勢で座るか仰向けになり、肩の力を抜きます。
2. まず、お腹に空気を送るように吸い、膨らむのを感じます(腹式呼吸)。
3. 次に、肋骨が広がるように胸へ空気を送ります(胸式呼吸)。
4. 最後に、鎖骨のあたりまで息を満たします(鎖骨呼吸)。
5. 同じ順番で吐き出します。(一度に吐き出しても良い。)
6. これを繰り返し、呼吸のを感じ繋ぎましょう。
期待できる効果
・ 呼吸が深まり、酸素を十分に取り込むことでエネルギーが巡る。
・ 胸や腹部の緊張を和らげ、リラックスしやすくなる。
・ 消化を助け、内臓に優しいマッサージ効果をもたらす。
・ 心を落ち着かせ、穏やかな気持ちに導く。
ディルガ・プラーナヤーマは、呼吸の質を高め、気持ちを落ち着かせるのに最適な方法です。
ヨガの時間だけでなく寝る前や、気持ちを整えたいときに試してみてください。
●ウジャイ・プラーナヤーマ(海の音の呼吸)
ウジャイは、喉の奥をわずかに引き締めることで、
波のような音を生み出しながら行う呼吸法です。
心を落ち着け、集中力を高める効果があり、
ヨガのポーズと組み合わせることでより深い練習へと導いてくれます。
<やり方>
1. 楽な姿勢で座り、背筋を伸ばします。
2. まずは、ディルガ・プラーナヤーマを数回行い、呼吸を深めます。
3. 喉の音を確認する場合ーー
口を軽く開き、鏡に息を吹きかけるように「はぁ」と音を出しながら息を吐きます。
4. そのまま喉の奥の感覚を維持しつつ、口を閉じ、鼻からゆっくり息を吸います。
5. 吸うときも吐くときも、喉の奥でシューという柔らかい音が聞こえるようにします。
6. 数分間続け、呼吸のリズムに意識を向けます。
期待できる効果
・ 呼吸を深め、酸素を十分に取り入れる。
・ 心を落ち着かせ、瞑想やヨガの実践を深める。
・ 自律神経を整え、穏やかな精神状態をもたらす。
・ 呼吸筋を鍛え、肺の機能を高める。
・ 集中力を養い、マインドフルな状態へ導く。
ウジャイ呼吸は、ヨガのポーズ中だけでなく、
気持ちを整えたいときや仕事の合間にも役立ちます。
一方で呼気が強すぎると、
一気に交感神経を優位にする呼吸法でもあるので注意も必要です。
今、自分に必要なウジャイ呼吸はどんな音だろうか・・・
そんなふうに見守りながら取り組んでみて下さい。
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私たちは無意識に呼吸をしていますが、
意識的に深い呼吸を取り入れることで、
心とからだに大きな変化をもたらします。
無意識な呼吸と呼吸法(プラーナヤーマ)は別物。
朝、目覚めたときにディルガ・プラーナヤーマでからだを目覚めさせたり、
慌ただしい1日だった時やソワソワしている時、
ウジャイ呼吸で心を鎮めたりすることで、
一日を穏やかに過ごすサポートになります。
私は、瞑想の時間を今の生活に入れることができていません、(今後の私の課題です。)
そのかわり、、その入口として。
ずっとやっていることが寝起きの呼吸法の時間です。
起きたら、毛布にくるまってあぐらの姿勢で座り、
ディルガ・プラーナヤーマを1分半から2分ほどします。
風邪で喉や肺の辺りが苦しかった1月は腹式のみにしたり、
咳のしすぎで痛いと感じていた肋骨をサワサワ撫でて緩めたり。
できることをしていました。
そして正直に白状すると極寒の時(先月まで)は寝たままでしていました。
ベットから起き上がれませんでした。
プラーナヤーマをする基本は『座位』ではありますが、
日常生活の中で取り入れるなら、
姿勢は背骨が安定していれば良いので、寝転んでいても良いのです。
まずは「呼吸に意識が向いている」が大切です。
やっぱり朝寝起きに呼吸法を取り入れると
目覚めの活動がスムーズになりますね。
ハードルを下げると(呼吸法に置く時間も短い)、
想像以上に続くものだったりしますね。
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ストレスやちょっとイライラを感じたとき、緊張した場面では、
一度深呼吸をしてみましょう。たった数回の意識的な呼吸が、
心を落ち着かせる大きな助けになります。
呼吸法は、いつでもどこでもできる
『世界一かんたんなセルフケアの方法』です。
一生、どれだけ歳を重ねてもこれはできる。
今日のひと息、
少しだけ深く、意識的にしてみませんか?
最後までお読みいただき、ありがとうございます。