<土用と太陽礼拝―からだの前側の経絡を意識する>

<土用と太陽礼拝―からだの前側の経絡を意識する>

土用の時期は季節の変わり目にあたる約18日間。

この期間は、次の季節に備えて心身を整える時間とされています。

ヨガの太陽礼拝は、縦の動き(前屈と後屈)を中心としたシークエンスです。

この動きは、からだの前側にある経絡―特に土用に関連する
「胃経」と「脾経」―を刺激し、巡りを良くする効果があります。

これらの経絡を意識しながら動くことで、

土用の期間をより健やかに過ごす助けとなります。

●胃経と脾経の流れ

・胃経(足の陽明胃経)

目の下の中央から始まり、口元、首を通って胸や肋骨をまっすぐ下がります。

恥骨の横3本指分の位置で股関節内側に向かい、そこから脚を下りて足の人差し指(中指寄り)へと続きます。

・脾経(足の太陰脾経)

足の親指の爪の外側から始まり、足の付け根や股関節を通ってへそ下まで上がります。

さらにお臍をぐるりと回り、みぞおちから肋骨の下をたどり、鎖骨までまっすぐ上昇します。

最後に胸腹部を下り、心経(脇の下から小指へと続く経絡)へと繋がります。

動きのポイントは「股関節」!!!

胃経と脾経のどちらも「股関節」を通過するため、

この部分を動かすことが経絡への刺激に繋がります。

ヨガのポーズでは、股関節周辺を柔軟に動かすポーズが効果的です。

●おすすめポーズ

・ランジ(Lunge):股関節の屈曲と伸展を強調。

・トカゲのポーズ(Utthan Pristhasana):股関節を広げ、恥骨と内ももに刺激を与える。

・三日月のポーズ(Anjaneyasana):股関節の伸展を促し、前後のバランスを整える。

太陽礼拝の流れでは、前屈(股関節の屈曲)と後屈(股関節の伸展)を繰り返すことで、

胃経と脾経が刺激され、巡りがスムーズになります。

特に女性の場合、恥骨周辺の刺激はホルモン系に影響を与えます。

このため、月経不順や更年期の症状が気になる場合には、

穏やかな陰ヨガの実践がおすすめです。

(YIN YANGのクラスの後半が陰ヨガになっています。)

動きをゆっくりと行い、呼吸とともにからだにスペースを作る。

経絡を意識してポーズの間に、自分のからだのどの部分が伸びているかを

観察してそこに留まります。

土用は、無理をせず心身を養う時期。

ヨガの良いところは、からだの声を聞きながら、

自分のペースで調整できるところです。

胃経と脾経を意識した動きは、内臓の働きを整え、

土用を健やかに乗り越えるサポートとなります。

ゆっくりと呼吸と共に自分自身をケアし、新しい季節を、

春を迎える準備を整えていきましょう。


今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。