<クリパルヨガにおける「火」- 内なる力。>

20250129

<クリパルヨガにおける「火」- 内なる力。>

冬の寒さはまだまだ厳しく、

手足の冷えや体の縮こまりを感じる日が続きます。

それでも、ふとした瞬間に春の兆しを見つけることがあります。

日差しの柔らかさや空気の匂いの中に、小さな変化が息づいています。

夕方に、少しずつですが明るい時間が長くなってきています。

そんな時期だからこそ、ヨガのポーズを通して、

自分の内側にある「火」を改めて感じてみて下さい。

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クリパルヨガでは、「火」は私たちの生命力や情熱、内なる力を象徴します。

この「火」は、からだや心を、ポーズや呼吸を通じて温めます。

意識的に活性化させていきましょう。

特に冬はアーユルヴェーダの観点から
「アグニ(消化の火)」が弱まりやすい時期です。
このアグニを活性化することが、心身の健康を保つ鍵になります。

そして、東洋医学でも腎や膀胱の経絡が冬に重要視されますが、

それらは体の中心部や背中、脚を通じて全身にエネルギーを循環させます。

この「火」を育てることで、寒さに負けないエネルギーを生み出すことができるのです。

最後の厳しい寒さを自分の「内なる力」で乗り越えましょう!

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クリパルヨガでは、無理のない範囲で

自分のエネルギーを観察しながらポーズを深めます。

その中で、からだの中に熱を生み出すポーズを取り入れることで、

エネルギーの循環が整い、内側からじんわりとした温かさを感じられるでしょう。

・太陽礼拝(スーリヤ・ナマスカーラ)
呼吸と連動させた動きで、

全身を温め、心拍を上げてエネルギーを循環させます。

冬の冷えたからだにじんわりと熱を生み出すには最適なフローです。

・板のポーズ(プランクポーズ)
体幹を強く意識するこのポーズは、

からだの中心から熱を生み出す効果があります。

短い時間でも集中して行うと、全身がじんわりと温まります。

・戦士のポーズ I(ヴィーラバドラアーサナ I)
下半身をしっかりと使いながら、

横隔膜を大きく動かし、アグニ(消化の火)を刺激して代謝を高めます。


循環を高め、全身に熱を行き渡らせます。

上記ポーズは今日の「クリパル太陽礼拝」の中に出てきます。

その他、下記のようなポーズもおすすめです。

・椅子のポーズ(ウトカタアーサナ)
脚の大きな筋肉を活性化させることで、

効率的に熱を生み出します。

ポーズを保ちながら呼吸を深めると、下半身の力強さと同時に体幹が温まります。

・ねじりのポーズ(マツエンドラアーサナ)
背骨をねじる動きは内臓を刺激し、

「アグニ」を活性化します。

寒さで滞りやすい消化や代謝を促し、体が内側から活発になります。

・戦士のポーズ II(ヴィーラバドラアーサナ II)
下半身をしっかりと使いながら、

胸を開くことで、循環を高め、全身に熱を行き渡らせます。

そして、ポーズを始める前に、

まず骨盤周りを丁寧に動かしてみましょう。

(前半のウォームアップで取り入れています。)

例えば、骨盤を前後に揺らしたり、円を描くように回したりする動きは、

腰や下半身を緩めると同時に、エネルギーの流れをスムーズにしてくれます。

また、腹式呼吸を取り入れることで、横隔膜を動かし、

からだの内側から温める感覚が得られます。

さらに、顔や首の緊張をほぐすセルフケアも効果的です。

寒さやストレスで無意識に力が入りがちな部分を緩めることで、

全身の緊張が和らぎ、ポーズへの集中が高まります。

ヨガのポーズやセルフケアを通じて、少しずつからだと心を温め、

次の季節への変化を受け入れるエネルギーを蓄えていきましょう。

春を迎える準備として、自分の中の「火」を感じてみる時間。

心地よい呼吸と動きを通じて、その温かさを育てて下さい。


今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。