<アナトミートレインと斜角筋 – つながりを知る>

20250208

<アナトミートレインと斜角筋 – つながりを知る>

アナトミートレインは、筋膜が筋肉や骨とつながり、

全身を支える「筋筋膜の連鎖」を示した理論です。

今日の補足解説は、「斜角筋(前・中・後)」。
首と体幹をつなぐ重要な筋肉であり、呼吸や姿勢の安定にも関与します。
この斜角筋は、アナトミートレインの中で 主に3つのラインと関連 しています。

斜角筋が含まれる3つのライン

1. ディープフロントライン(DFL: 深前線)

関連する筋肉:前斜角筋・横隔膜・大腰筋・骨盤底筋
深前線は体の深層で姿勢を安定させるライン。
前斜角筋は 首から胸郭・横隔膜へと続く深層の支持構造 の一部として、
呼吸や姿勢の安定に関わります。
特に大腰筋や横隔膜とのつながりが強く、
呼吸と姿勢のバランスを整える 重要な役割を果たします。

2. ラテラルライン(LL: 外側線)

関連する筋肉:中斜角筋・後斜角筋・外腹斜筋・中臀筋
ラテラルラインは、体の側面を支えるライン であり、
側屈や回旋の動きをサポートします。
中斜角筋・後斜角筋は、このラインを通じて 外腹斜筋や中臀筋と協調し、
バランスを取る働き をしています。
例えば、体を横に倒す動作(側屈)や、ねじる動き(ツイスト)の際に、
斜角筋が安定性を提供します。

3. ディープフロントアームライン(DFAL: 深前腕線)

関連する筋肉:前斜角筋・鎖骨下筋・小胸筋・腕の屈筋群
ディープフロントアームラインは、腕と体幹の安定性をつくるライン です。
前斜角筋は、鎖骨下筋や小胸筋とともに 腕と胸郭の安定性を高め、
肩こりや首の緊張にも影響 します。このラインがスムーズに機能すると、
肩や腕の動きがスムーズになり、呼吸も楽になります。

●斜角筋と他のラインの関連性

斜角筋は単独で働くのではなく、他のラインと密接に関わって連動しています。

・深前線(DFL) × 浅前線(SFL)
姿勢の保持に関わり、胸郭の安定と呼吸のサポートを強化。

・ラテラルライン(LL) × スパイラルライン(SL)
身体の回旋動作(ツイスト)をサポートし、姿勢のバランスを取る。

・ディープフロントアームライン(DFAL) × スーパーフィシャルバックアームライン(SBAL)
首・肩・腕の動きを調整し、

肩こりや腕の動き〜指先までの改善に貢献。

斜角筋は、首・胸郭・腕の安定を支える重要な筋肉であり、

以下の3つのラインに関わっています。

深前線(DFL):呼吸と姿勢の安定をサポート

外側線(LL):側屈・回旋の動きを安定化

深前腕線(DFAL):腕と体幹の連動を調整

これらのラインのバランスが整うことで、呼吸が深まり、

首や肩の緊張が和らぎ、全身の動きがスムーズになります。

トリガーポイント・ヨガセラピーでは、斜角筋のリリースや深前線の調整を行うことで、

首・肩・胸郭のバランスを整え、快適な呼吸と動きを取り戻す ことができます。

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「つながりを知る」ことは、よりよいセルフケアへの第一歩。

「感じる」「見守る」が入ると、そこから改善への入り口です。


毎回のセルフケアの時間、

全身の連動を意識しながらアプローチしていきましょう。

今日のクラスの内容では、斜角筋に圧をかけながら、その方向へ顎を引き

上半身を「前後・左右・ツイスト」3方向に動かす。という方法を使っています。

大きく動かなくても揺れるので、

「だいたいの揺れで大丈夫ー」と思ってしてみてください。


今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。