<「のどの奥(痰)対策」には首を緩める >
のどの奥にへばりつくような痰が取れにくい。
そんな違和感に悩まされることはありませんか?
「風邪はもう治ったのに、のどがスッキリしない」
「痰が絡んで飲み込みにくい」と感じるとき、
のどそのものではなく、実は首の緊張が影響していることがあります。
喉仏のすぐ横には、首の側面を斜めに走る太い筋肉、
胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん) があります。
胸鎖乳突筋の下部が硬くなると、
特にのど周りの血流やリンパの流れが滞りやすくなり、
痰が絡みやすくなることがあります。
さらに、この筋肉の前後にはツボがあり、
緩めることでのどの違和感を和らげる効果が期待できます。
また、胸鎖乳突筋のこりは部位によって影響を及ぼす箇所が異なります。
上部のこりや付け根のこりは側頭筋の緊張に影響やすく、
下部のこりは喉の不調に直結しやすいです。
首の緊張をゆるめることは、単なる首こり肩こりの解消にとどまらず、
のどの快適さや頭の軽さにも影響を与えるのです。
●喉仏の横にあるツボ
人迎(じんげい) :喉仏の上のライン横の胸鎖乳突筋前側左右にあり、
のどの違和感や呼吸のしづらさを緩和する
水突(すいとつ) :喉仏の下のライン横の胸鎖乳突筋。人迎と胸鎖乳突筋の下端の中間地点。
喉の詰まりや咳、痰の排出を促す
この2つのツボがある胸鎖乳突筋を緩めることで、
喉の違和感が軽減されやすくなります。
簡単にできるセルフケアを試してみましょう。
①胸鎖乳突筋の優しいマッサージ
胸鎖乳突筋を指で軽くつまみ痛みを感じない程度の強さで、
・つまむ・緩める
・つまみながら小さく微振動で揺らす
・つまみながら軽く後方向へずらす
これら気持ちがいいと感じる方法で大体30秒ほど行う(片側ずつする)
(今日はこの方法を30分の中に入れています)
部分的にする場合は①のマッサージの後に
②③も足してみてください。
②ゆっくり首を傾ける優しいストレッチ
片方の手を鎖骨(肩にも指が引っかかるように)に添え、軽く押さえる
反対側に首をゆっくり傾け、気持ちよく伸びる位置で10秒キープ
反対側も同様。
③耳の前から胸鎖乳突筋、鎖骨までの優しい撫でるマッサージ
指の腹で耳の前からを胸鎖乳突筋通り、鎖骨に向かってなでるように撫でる
滑らせる程度の優しい触れる強さで、心地よく鎖骨へと流す
(10−20秒くらい行う)
・ ・ ・
首の緊張は、のどの違和感だけでなく、頭痛や肩こり、
自律神経の乱れにもつながることがあります。
特に、長時間のスマホやパソコン作業、
寒さによる肩すくめのクセが、首の筋肉を固くしやすいのです。
さらに、のどの奥にへばりつくような違和感は、
『甘いもののとりすぎやお酒の飲みすぎ』が影響することもあります。
過剰な糖分やアルコールは、体内の水分バランスを崩し、
粘膜に影響を与えやすくなります。
生活習慣を見直しながら、首のケアを取り入れることで、
よりスムーズなのどの感覚を取り戻せるでしょう。
「のどの違和感」は身体が発する小さなサインかもしれません。
首の緊張をゆるめることで、呼吸が楽になり、全身の巡りも良くなります。
深呼吸をしながら、自分の首やのどに触れてみてください。
優しくケアすることで、
のどの奥の詰まりも心も、少しずつほどけていくかもしれません。
今日は私自身に言い聞かせるような内容でした。
毎回ですが、みなさんへとこのコラムを書きながら、
自分自身改めて気付かされることや、
「そうだった!」と思い出し律することが多々あります。
このような時間、いただけることに感謝です。
いつもありがとうございます。