目が覚めてすぐ、腰にズンとした重さを感じる朝がある日。
お掃除を頑張った翌朝や、よく歩いた日のあと。
布団の中でモゾモゾと動いてみても、
あまり変化が起きない。 そんな、行き場のないだるさ。
それは、内側のめぐりがまだ眠りの中にいて、
現実の時間に追いつこうとしている、準備の時間。
そういった朝の腰の重さを、
いけないものとして振り払おうとすると、
からだはこわばり、呼吸は浅くなってしまいます。
セルフケア整体で大切にしているのは、ただ「待つ」こと。
生理学的な視点では、身体の組織が物理的な圧を受け入れ、
その形をゆるめ始めるまでに、
最低でも90秒から120秒程の時間が必要だと言われています。
内臓調整のときに「最低1分半とどまる」というのも、同じような理由です。
焦って動かそうとせず、手のひらの重みをそっと預けて「待つ」。
その静かな時間が、表面的な筋肉を越えて、
より深い層のこわばりまで届いていきます。
「待つ」という行為は、
脳へ「今は安全である」という信号を送るプロセスでもあります。
じっと触れて待つことで、高ぶっていた交感神経が静まり、
副交感神経へとスイッチが切り替わります。
すると血管が広がり、
滞っていた血流や内臓の働きが、自然に促されていく。
「待つ」ことは、非常に理にかなっているのです。
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お布団の中で、自分の呼吸の音を聞き、
今感じるものを、じっと味わってみる。待ってみる。
からだがしなやかに動きだすまでには、
人それぞれの速さがあります。
霧が晴れるのを待つように、時間をかけたい日もある。
大切なのは、今の自分のリズムに、ただ寄り添うこと。
お腹や腰に手を当て、その温もりの中で深い呼吸を繰り返す。
そんな小さな営みが、
今日を「いきる」ための、確かな養いになるのだと思うんです。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
