ヨガと暦と。[立冬 – 小雪]
立冬は過ぎ、小雪の二十四節気に入っていますね。
季節の歩みの早さに少し追いつけず、今回はすこし遅めの更新になりました。
それでも、今のこの空気を感じながら書けていることがうれしく思います。
【立冬】11月7日頃〜11月21日頃
【小雪】11月22日頃〜12月6日頃
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空気が澄み、朝の冷たさに思わず肩をすくめる頃。
立冬は、冬の入り口。
自然界では陽の気が静まり、陰の気が深まっていく季節です。
動きよりも、静けさへ。
外に向いていた意識を、ゆっくりと内側へ戻していくようなとき。
呼吸の一息一息が、からだの奥に届いていくのを感じます。
冬のはじまりは、背中や肩まわりに力が入りやすくなります。
冷えを感じやすい人は、無意識のうちに呼吸が浅くなり、
胸や首まわりがかたくなりやすい時期です。
そんなときは、
ガルダ・アーサナ(鷲のポーズ)で肩甲骨まわりをやさしくほぐし、
外へ向かっていた意識を、そっと中心へと戻していきます。
陰への導きを受け入れるように、静かに呼吸を通してみましょう。
ウルドヴァ・ナーヴァ・アーサナ(船のポーズ)でお腹の奥に熱を灯し、
内側の火を感じることで、自然と全身が温まっていきます。
そして暦は小雪へと移っています。
木々が葉を落とし、世界は静けさに包まれる頃に入ります。
からだの中心に温かさをとどめながら、
ねじりのポーズ(マツエンドラ・アーサナ)で内臓を優しくほぐし、内側のめぐりを整え、
セツ・バンダ・アーサナ(橋のポーズ)で胸をひらいて呼吸を広げます。
冷えに負けないからだと、穏やかな心を育てながら、
冬のはじまりを、静かに味わっていきましょう。
日が短くなる冬は、どうしても内省的になります。
それを“ネガティブ”ではなく、
“自然な内向き”と受け止めてみると心があったかくなるように思います。
朝は、ゆっくりとした呼吸を、
夜は、少し長めの呼吸でお腹をゆるめるように。
からだの動きを感じながら優しくただ呼吸する。
静けさは、止まることではなく、“満ちている時間”。
冬の呼吸は、次の季節の力を育てています。
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1年以上緩やかに続けてきたこのシリーズ「ヨガと暦と。」
ここからは、二十四節気にまつわる陰陽五行論や経絡の流れから、
その季節に合うおすすめアーサナを、YOGATO的な視点でお届けしていきます。
食や養生、セルフケアの補足は、
メールマガジンや他の発信でゆるやかに綴ってまいります。
季節のうつろいとともに、からだの声に耳を澄ませる時間を。
これからもどうぞご一緒に。
YOGATO うおざきよしこ
