<守りがゆるむとき、巡りは戻る – 手から三焦にふれる>

画面越しに、あるいはこの言葉を通じて、
ご自身の「手」に、少し意識を向けてみます。

春の気配が混じり始めるこの季節。
気づくと、肩が少し上がっていたり、
首のあたりに、かすかな硬さを感じることがあります。

そんなときは、
薬指の爪のあたりに、やさしく触れてほぐしてみます。
指先に触れているだけなのに、
首の横や、肩の外側が、
わずかにほどけていくような感覚があるかもしれません。

思っているよりも、
からだは遠くまで、つながっている。

この薬指から、眉尻へとつながる流れ。
東洋医学では、「三焦」と呼ばれるラインです。

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外の環境に触れながら生きている私たちは、
知らず知らずのうちに、
からだの外側で“調整”をしています。

少し身を守るように、
外側を固めることも、自然なはたらきです。

けれど、その守りが続きすぎると、
本来通っているはずの流れも、
わずかに滞りやすくなります。

日常の中で繰り返される、
「握る」「つかむ」という動き。

その小さな緊張は、
手から腕の外側へ、
首の横や、こめかみのあたりへと静かに伝わっていきます。

薬指のあたりが固くなると、
肘の下が詰まり、
肩の外側が張り始め、首の横にも力が残る。

外側に、もう一枚、殻をまとうような状態で。
肩や首のこりとして現れていることも多いのですが、
その変化は、なかなか気づかれにくいものです。

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薬指からはじまり、外関のツボを丁寧に触れていくのは、
この“末端の緊張”に触れるため。
首をゆるめようとするよりも、
少し遠くにある、手にやさしく触れる。

なかなか緩まらない時は、手のひら全体を緩めたり、
手首までお湯で温めることもおすすめです。
そうすると、この三焦のつながりが内側から静かに通りはじめます。

ここでの”三焦のめぐりを整える”ということは、
無理に流そうとすることではなく、
守りすぎていた外側が、安心して、ひらいていくこと。
そのとき、はじめて、本来の巡りが戻ってきます。

手がやわらぐと、
外から入ってくるものも、
どこか穏やかに感じられるかもしれません。

今日も最後までありがとうございます。