<クンバク呼吸とヨガの共通点 – 静けさの中でのバランス>
今日の「クリパルヨガの基本(呼吸法)」クラス後にお話しした内容を、
アーカイブコラムとしてお届けします。
ヨガとともに呼吸法を学び、実践してきた中で、
クンバク呼吸の本質に触れるような体験がありました。
クンバク呼吸は、息を止める呼吸法ですが、
この「息を止める」という行為は、単に苦しさを「我慢」することではありません。
むしろ、その時に感じる「静かな感覚」を観察することが大切です。
息を止めているその瞬間には、「凪のような穏やかさ」が広がっていることに気づきます。
しかし、息を止めることにのみ集中すると、
その静けさに気づくことが難しくなるのです。
心身を落ち着けて、内面の「静けさ」に目を向けることで初めて、
その穏やかな感覚を感じ取ることができます。
この感覚こそが、呼吸法の真髄なのかな・・・と感じるようになりました。
ここで重要なのは、「静けさ」を無理に求めるのではなく、
自然にその瞬間を感じることです。
息を止めている時間、その感覚に身を任せることで、
逆に心地よい静寂が広がっていきます。
まるで波が静まり、凪のようにただ穏やかな水面を見つめるように、
内面の安らぎが深まるのです。
これと同じような考え方は、アーサナの中にもあります。
例えば、立位の前屈で「プレスポイント」を意識する時のことを思い出してみてください。
私たちは、つい「腿裏の伸び」に意識が向きがちですが、
それだけでは身体全体の調和を保つのは難しいのです。
立位の前屈での「腿裏の伸び」に意識が集中することは自然ですが、
足裏を地面にしっかりと押し下げ、坐骨尾骨を上に押し上げ、
さらにお腹と腿を近づけることで、股関節を屈曲させる方向性を意識します。
そのエネルギーと方向性を保ちながら、
体幹の力を使ってバランスを取り、腿裏の伸びが感じられます。
この時、大切なのは、全身をバランスよく使うこと。
そして、「腿裏の伸び」だけに集中するのではなく、
その伸びが100%パンパンで強くなり過ぎると、
身体全体をコントロールすることが難しくなる点です。
体の中でエネルギーがどのように流れているのか、
無理なく調和を保ちながら、その感覚に気づくことが大切です。
ここでも、「静けさ」を感じることが重要になります。
静けさとは、身体の一部に強く意識を向け過ぎるのではなく、
全体を感じ、微細なエネルギーの流れを見守ること。
全身の調和を意識し、そこにあるバランスを感じ取ることが、
クンバク呼吸とアーサナの共通点と言えます。
このように、クンバク呼吸やアーサナの練習においても、
静けさの中でのバランスや余白を持ちながら、
全身の感覚を見守っていくことが重要だと思います。
観察することで、必要なエネルギーの流れを感じながら、
心地よい状態を保つことができるのです。
呼吸法やアーサナを通じて、
私たちはただ「動く」や「呼吸する」だけではなく、
心とからだの調和を意識的に感じることができるようになります。
それが、静けさの中での本当の「バランス」であり、
ヨガの深い実践だと思います。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
