<アーサナの探求 – ツイストと横隔膜のつながり>
背骨をひねる動き、
いわゆるツイストはヨガの中でもよく親しまれている動きです。
呼吸とともに脊柱が波のように動き、内臓や胸郭を解放する心地よさは、
多くの方が体験したことがあるのではないでしょうか。
けれども「背骨はどこでも同じようにひねられる」と思っていると、
実際のからだの構造とは少し異なります。
今日のワークショップでは、そんなツイストも探求しました。
クラス内で大切にしたのは「プレスポイント」。
方向性を使いながら下から順に安定したツイストを積み上げていくことで、
背骨のひねりは自然と深まっていきます。
土台が安定することで、みぞおちや横隔膜まわりの緊張もほどけ、
呼吸の広がりがそのままツイストの質につながるのです。
さらには、背骨の中で一番ツイストが深まる場所は
「みぞおち」、胃のあたりです。
解剖学的には胸椎の十一番・十二番周辺で、
この部分は肋骨が軟骨で胸骨に対して固定しておらず、
背骨が宙に浮いたような状態にあります。
固定されていないからこそ可動域が大きく、実は自然にひねりやすいのです。
けれども「よく動くから」といって無理に捻ればよいわけではありません。
ツイストの目的は可動域を競うことではなく、
自分のからだが持つ自然な範囲を感じ取ることにあります。
その境目をクリパルヨガでは「エッジ」と呼びます。
自分のエッジを確かめることは、
からだの奥に眠る感覚とつながり直す大切な時間です。
ここで大きな役割を果たすのが実は「横隔膜」。
横隔膜は胸とお腹を隔てる呼吸の主役となる筋肉で、
胸椎の下部にも付着しています。
緊張が強くなると、みぞおちまわりの動きが固まり、ツイストの深まりを妨げます。
逆に横隔膜がのびやかに動いていると、
みぞおち(胸椎の11−12番)
に自然な空間が生まれ、背骨全体が柔らかくひねられていきます。
横隔膜は日常でもこわばりやすい場所です。
ストレスを抱えたり呼吸が浅くなったり、
長時間同じ姿勢で座っているだけでも緊張が強まります。
頑張り屋さんほど硬くなりやすい場所・・・。
その結果、ツイストをしようとしても「思ったより回らない」と感じることがあります。
そんなときに必要なのは強いストレッチではなく、まず横隔膜をほぐすことです。
肋骨のまわりに手を添えて呼吸を感じたり、背中側の肋骨に意識を向ける、
時間がある時は指を入れて横隔膜ほぐしをしてみると、
みぞおちがふっと広がる感覚に出会えることがあります。
ツイストを深めるときに大切なのは「量」ではなく「質」です。
捻る角度ではなく、呼吸が通っているかどうか。
深さを求める前に、自分のエッジを丁寧に確かめることです。
ジェントルな優しい動きが好きな方も、
ときどき「エッジを探求する日」を持つことで、
眠っていた自分の本当の柔軟性に気づけるでしょう。
(硬い人間なんていない、半分以上「水」なんですから。)
同じポーズをしても、昨日と今日とで感じ方は違います。
その違いをジャッジせず、
ただ気づきとして受け止めることがヨガの実践であり、学びでもあります。
ツイストが浅いと感じる日も、自然に深まる日も、
どちらも今の自分を映す大切な体験です。
横隔膜をゆるめ、みぞおちのスペースを感じながら行うツイストは、
呼吸を深め、心を落ち着かせてくれます。
今日のワークショップでも、プレスポイントを意識し、
最後には深く呼吸の届くツイストへとつながっていきました。
どうぞご自身のからだと対話するように、
エッジを探りながらツイストを味わってみてください。
今日も最後まで、ありがとうございます。
