日々の忙しさのなかで、
呼吸が浅くなっていると感じることはありませんか。
姿勢を正そうと背筋を伸ばしてみても、
どこか身体に力が入ってしまう。
そんなときは、外側から形を整える前に、
からだの奥深くにある「静かな支え」に意識を向け直してみましょう。
私たちのからだの奥深くには、意識しなくても、
絶えず姿勢と呼吸を支え続けてくれている静かな力があります。
そのひとつが、横隔膜です。
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横隔膜は、ただ息を出し入れするための場所ではありません。
からだの奥深くで、姿勢を内側から支える「柱」のような役割も果たしています。
息を吸うとき、
横隔膜はゆっくりと下へ広がり、
お腹の奥にある深い場所へとそっと触れるように働きかけます。
息を吐くとき、
今度は静かに元の場所へと戻りながら、
骨盤から背骨にかけてを、しなやかに引き上げていく。
呼吸のひとつひとつが、姿勢を内側から支える、やさしい波のようになっています。
からだのどこか一箇所が単独で動いているわけではありません。
横隔膜が動けば、背骨や股関節の奥にある部分も呼応するように響きあう。
すべては深いところで繋がっていて、
全体で調和を保とうとしてくれています。
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もし、この内側の支柱が少しだけ窮屈になっていると感じたら。
今ここで、からだの奥にある支えに、
少し耳をすますような時間を過ごしてみませんか。
指先をそっと添えるだけの、とても静かなワークです。
みぞおちの少し下、
肋骨のきわに、指先をそっと添えてみてください。
椅子に座っていても、横になっていても大丈夫です。
呼吸の波に合わせて、
指の重みをほんの少しずつ、内側へと委ねていきます。
強く押す必要はありません。撫でるだけでいい。
手の温かさが、からだの奥にある場所までじわじわと浸透していくのを待つだけ。
ただそれだけで、
からだは「緩んでいいんだなー」と安心し、
内側からほどけていきます。
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がんばって背筋を伸ばそうとしなくても、
土台がゆるめば、姿勢は自然に整っていく。
それは、新しく何かを付け足すことではなく、
すでに自分のなかにあった「支える力」を思い出していくような時間。
目覚めたばかりのからだの感覚を、
この静かな土台で支えてあげること。
小さな積み重ねが、安心して休めるからだ、
そしてのびやかに広がる明日へとつながっていきます。
今日という日が、心地よい呼吸の波とともにありますように。
