クリパルヨガにはESRIT (エスリット)
という実践のテクニックがあります。
その中の最後の「T」は「transition」
自身の変化や感じている「transition」と、
「ESRIT 」で感じる「グラデーション」について
今回は体験を踏まえて取り上げてみます。
「transition」とは、
「移行」「移り変わり」
前回、二十四節気のブログを書きながら、
「グラデーション」という言葉を使いました。
そして、「それはヨガにもありますね」と残していました。
その前にESRIT (エスリット)とは
・ヨガのポーズに入る時間
・ポーズを維持している時間
・余韻を感じる時間
・離れていく時間
・次のポーズへ移行する時間
クリパルヨガでは、この「流れ」を大切にします。
「グラデーション」が感じやすいヨガだと思います。
繰りかえし波のようにやってくる。
クリパルヨガを学ぶ前までの私は、特に最後の(transition ・移行)
を「蔑ろ」までは言わないけど特に意識していなかった。
手放したい癖だと思い最近はとても気をつけているのですが、
本を読むときに2−3段落先も一緒に読んでいる。
「今」読んでいる内容を6−7割、3−4割は次のことを考えている。
急ぐ必要がないのに急いでいる。
人の話もよく聞いてない。(特に家族。甘えていました。)
聞くふりして、次のことを考えている。
心配しすぎて、準備しすぎる。
いつの間にこんな癖がついたんだろう。
なぜ、そんなに急いで、次のまだ始まっていないことに
意識を向けてしまっているのか。
失敗することや否定されることに
どれだけ恐れを持っているんだろうか。
起きていないことに対して
準備したり備えたりする癖が、日常の細かな部分で現れていることに
クリパルヨガを学ぶことで気づきました。
災害やこどもの為、家族のもしものことに備えるのは当然。
でも、自分の行動の『起きてもいない恐れ』や『失敗』に対し
準備しすぎたり、思考を働かせる癖は
私が本当にしたい、「今ここにいる」「中庸をとる、バランスをとる」
を邪魔している。
ここからは自分次第。
私の場合は自分がしていることに集中する。
(具体的には家事で同時進行を3個はしないと決めました。
やっても2個まで。夕飯を作りながら、何かちょっとするくらい)
傾聴。
過剰な予習や準備をしない。
自分を信じる。
知足/サントーシャ
私の場合は「せっかちさんタイプ」なので
このブログで書いた体験談のようなことが
クリパルヨガを学ぶことで浮き出てきました。
何を感じ、気づき、浮き出てくるのか、
それは人それぞれ。
隙間の時間や「グラデーション」を味わうことが私にとって、
思考を暴走させないためのツールになっています。
わざと「きょとん」としてみたり、意図的に「ぼー」っとする。
これも気づいた時にしています。
ESRIT (エスリット)の中にもらさず、
「移行」が実践方法の中に組み込んである。
「移行」も流さないところが「ESRIT 」を学んだ時に面白いと思いました。
私のような、うっかりバタ子さんのためかしら、、、
感謝です。
クリパルヨガはアメリカで育ったヨガの流派だからこそ、
個々のあり方を尊重するという特徴があります。
それ以外に、今日私の書いた体験は現代人にありがちな思考や行動です。
ここに現代人にとてもフィットしているヨガだという特徴がある。
私自身が特に体感している部分です。
「移行する」「次のポーズへ移る時間」の視点を持っている事で
余韻(integrate・統合)から丁寧に次のポーズの「今」に移行できる感覚になり、
自分の静かな時間が増えてきたように思います。
ヨガを実践する中で感じる「グラデーション」
ポーズが移るごとに、また新たな「グラデーション」が生まれていく。
今日の感じ方は昨日とも明日ともきっと違う。
そして、マットの外ではどんな「グラデーション」が待っているでしょうか?
ぜひ行動が移り変わる「時」も味わってみてください。
ちょっとそこまでの用事も、数分の移動時間も
自分をちょっと豊かにしてくれる時間になるかもしれません。
今朝も山の方から風が吹き、
私の居る神戸は冷たく寒い朝でしたが、
先ほど浴びたお昼の日差しからは
ほんのり春の香りと、眩い暖かさを感じました。
今日は今日の「グラデーション」を感じて過ごしましょう。
健やかにお過ごしください。
YOGATO主宰 うおざきよしこ