「YIN YANG」のクラスでは、
陰と陽が溶け合うように移り変わる時間を大切にしています。
呼吸に合わせてからだを動かしていくと、
内側では絶えず「巡り」が生まれています。
前へ、後ろへ。
ひらく、あつまる。
その静かな往復の中で、
骨盤はやわらかく前後に動きながら、全身へと波を伝えていきます。
東洋医学のからだの捉え方では、
背中側を流れる「膀胱経」、
脚の内側から深く関わる「腎経」。
そして、からだの前面を通る「任脈」と、背骨に沿う「督脈」。
それぞれが、前後・内外の巡りをつくりながら、
ひとつの流れとして働いています。
骨盤が動くとき、
ただ関節が動いているのではなく、
この「巡り」が静かに前後切り替わっていく感覚そのものが現れてきます。
どちらか一方ではなく、
その間を行き来すること。
その真ん中にある、静かな感覚もまた、同時に存在しています。
それが、陰と陽の自然なバランスです。
日常の中でも、私たちのからだは知らないうちに偏りやすくなります。
考えごとが増えると、背中は固まりやすくなり、
悩み事が続くと、お腹のあたりが強張る。
前に進もうとするときには、
胸やお腹の力に頼りやすくなります。
そんなときこそ、
どちらかを強めるのではなく、
反対側の流れにそっと意識を向けてみること。
たとえば、背中に張りを感じるときには、
お腹の奥に呼吸を通すようにしてみる。
逆に、前側に詰まりを感じるときには、
背中へと呼吸を広げていく。
それだけで、
からだの内側では巡りが静かに変わりはじめます。
・ ・ ・
春は、外へと広がる力が強まる季節。
知らないうちに「動く」「開く」方向へと偏りやすい時期。
だからこそ、内側に戻る感覚や、
背面の流れを少し丁寧に感じてみること。
骨盤の揺らぎ、呼吸の揺らぎ、巡りの揺らぎ。
それらはすべて、同じリズムの中にあります。
陰の中に陽があり、陽の中に陰がある。
その行き来の中で、からだは整い、
暮らしの中にも、無理のない流れが戻ってきます。
窓の外の光も、日ごとにやわらかく変化しています。
強く吹く風の中にも、
寒さとは違うやわらかさを感じるようになってきました。
今感じるその感覚が、
日常の動きの中にも、自然とつながっていきますように。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
