<選択するということ 〜そのひとつで、未来は変わる〜>
ヨガを体験した。
続けてみようか、やめておこうか。自分も皆さんも続ける選択をした。
毎日、瞑想してみる?それとも今日はしない?
私はこれ、まだするという選択をしていない。
目にとまった一冊を、開くか、そのまま閉じておくか。
そう、どれもほんの小さな選択。
正しいとか、間違っているとかではなく、ただの“選択”です。
けれど・・・
その「ただの選択」の積み重ねが、確実に未来を変えていく。
今日は、そんなお話をしてみたいと思います。
これは、私自身の「食」にまつわる選択の記録とともにお届けします。
少し個人的な内容になりますが、
どこかで誰かの同じように悩んでいる人がいたら・・・
その時“選ぶ力”を後押しできたらと思い、たまに発信しています。
今の私の食生活には、こんな基本があります。
・小麦は摂取しない(家では完全にグルテンフリー)
・無理せず、できる範囲で添加物を避ける
買い物の際に裏をちゃんと見る。/が多すぎるものは買わない。低めのハードルです。
・動物性たんぱく質は主に魚からいただく
・外食時も「小麦を控える」は守りつつ、神経質になりすぎない。
3年ほど厳密にやっていましたが、整ってきてからは頂き物は美味しくいただきます。
・家では私が料理担当なので自然と家族もグルテンフリー中心。でも強制はしません
これは、健康のために「良いから」続けているというよりも、
「必要だから」「私に合っていたから」選んだルールです。
きっかけは、20代後半に経験した体調不良でした。
がむしゃらに働き、疲れとストレスが限界に達していた頃。
眠れず、頭が痛く、ひどくなると嘔吐、
お腹が痛く下すことが当たり前、下血も繰り返し……
検査を受けても確定診断は出ず、
症状は「潰瘍性大腸炎」や「セリアック病」に似たものでした。
どっちかかなーと当時のお医者様に言われました。
大腸がんではないねーと言われて終わり。また血が出た時にきてねと言われ、
忙しさを理由に放置していました。
その不安を持ったまま多少元気を取り戻し、ヨガの世界へ転職しました。
体調も人生もバランスを失いかけていた私が、
手にした小さな選択が「食生活を見直す」ことでした。
玄米食、マクロビ、ローフード、西式甲田療法……
いろいろな食事方法を試して試して、
諦め、また普通の食事に戻るを繰り返し・・・
ようやく行き着いたのが最終的に「小麦を断つ」ということでした。
・ ・ ・
小麦を断つことを決意したのは、
ヨガの研修中に受けた体質チェックがきっかけでした。
からだの数値を見た先生のひとことは、衝撃的でした。
「よくこの状態でインストラクターなんかやってるね。気力だけで生きてる数値だよ」
笑い話のように聞こえたかもしれませんが、
私はその場で震えるような気持ちになりました。
特に、十二指腸・小腸・大腸、子宮・卵巣の数値が明らかに悪く、
それは、まさに自分が長年悩んできた症状とぴったり一致していたのです。
この時に対処法として小麦をやめることを強く勧められ、
帰宅してすぐに、私は3つの選択をしました。
① 家にある小麦食品をすべて手放す(処分する)
② 家族に状況を伝え、協力をお願いする
(当時は一人暮らしでしたが、体質チェックの先生から
「身近な人にはちゃんと伝えるように」と教わっていました)
③ 通っていたパン教室の先生に、「もう通えない」と伝える
(これが一番つらかった…)
簡単なことではありませんでした。
でも、私はあのとき、はっきりと『元気に生きる未来』を選び直したのだと思います。
見てのとおり、私は今、とても元気に暮らしています。
もう頭痛もお腹を下す日々も、もちろん下血もありません。
まだ「43年の人生」かもしれないけれど、
一番元気なのが「今」だと感じています。
「なんかしんどい」が、こどもの頃からずっと、私のそばにありました。
幼少期は活発な性格だったけれど、
からだの重だるさや、漠然とした不調を感じていても、
それを表に出すことなく「元気なふり」が当たり前に・・・
まわりに心配をかけたくない、迷惑をかけたくない。
そんな思いで、ずっと“ふた”をしていたのかもしれません。
ヨガ的に見れば、
「感じていること」と「ふるまい」が一致していない状態です。
これは、心とからだにとってとても負担が大きいことです。
だからこそ、今。
この“ありのまま”の感覚で元気に生きていられることが、
私にとってはとても大きな変化であり、
非常に楽でしあわせなのです。
そして、小麦を取らない選択をしてから8年経った今、
ひとつの後日談があります。
かつてお世話になったパン教室の先生が、
昨年、小麦アレルギーを発症され、
今は米粉パンの教室として活動を続けていらっしゃいます。
実は私のまわりには、
同じように「小麦が合わなくなった」経験をされた方が何人もいます。
パン職人の方、お菓子教室の先生……
“パン”とともに生きてきた方たちが、「米」へと方向を変えながら、
新しい道を模索し進んでいるのです。
もちろん、小麦がすべての人に悪いとは思っていません。
日本人の4人に1人が「小麦が合わない体質」と言われる一方で、
残りの3人には、何の問題もないことも多い。
だから私は、「小麦は体に悪い」といった一方的な言葉を見ると、
少し胸が痛くなるのです。
合う人には合うし、合わない人には見直すという選択肢がある・・・
それだけのこと。
大切なのは、「どちらを選んでもいい」ということ。
自分に合ったほうを、ちゃんと選ぶこと。
お酒と同じです。
飲めない人が無理して飲む必要はないし、
飲める人は美味しく楽しくいただけばいい。
それぞれのからだに合わせた、自然な選択でいいのです。
私が手放したのは「小麦」だったけれど、
選び直したのは、「このからだと共に生きる」こと。
『元気に生きる未来』でした。
今この瞬間の、小さな選択。
それが、静かに、でも確実に、あなたの明日をつくっていくのだと思います。
そして、もし今の私が“元気そう”に見えるとしたら……
それは、あのとき「食の選択を見直したこと」、
そして「自分にフィットするヨガと出会い、セルフケアを続けてきたこと」が、
私自身の未来を大きく変えてくれたからだと、心から感じています。
自分をいたわる、小さな選択をしたのですね。
それはきっと、今からでも、いつからでも始められること。
「食」だけではなく、環境、人づき合い・・・
すべてにおいて、同じなのだと思います。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。