<腰痛と“対話する”セルフケア – 横隔膜から始める理由>

<腰痛と“対話する”セルフケア – 横隔膜から始める理由>

「ふともも」をほぐすことや、お腹のインナーマッスルを鍛えることは、

腰痛に有効なセルフケアのひとつです。

けれど、私はそれだけでは根本的な改善にはつながらないと感じています。

そして、実際にはそれらを“できない状況”にある方も少なくありません。

なぜなら、ふとももやお腹を動かす前に、

そもそもお腹の奥が硬すぎる状態では、前腿は伸びず辛いだけなのです。

これは私自身の酷い腰痛体験や

(椎間板ヘルニア×側湾症。当時手術必須と言われましたが手術なしで改善しました。)

整体やヨガのクラスで見てきた多くの方の変化から確信しています。

お腹の奥にある横隔膜や大腰筋、腸骨筋は、腰と骨盤、脚をつなぐ大切な筋肉です。

ここがガチガチに硬くなると骨盤の動きが制限され、

そのしわ寄せがすべて腰に集まります。

一方、この部分がゆるむと血流や神経の通りが良くなり、

骨盤がしなやかに動いて腰の負担が軽減します。

つまり、横隔膜や大腰筋・腸骨筋が柔らかければ、腰痛はぐっと改善に向かうのです。

お腹と背面・腰は、表裏一体の関係。バランスが整うことで、からだ全体が楽になるのです。

●腸腰筋に触れてみてわかる3つのタイプ

「腸腰筋を鍛えよう」とする前に、まずは自分のお腹の状態を知ることが大切です。

腸骨筋をそっと触れると、おおまかに次の3つに分かれます。

・ふわっと柔らかくて、呼吸と一緒に上下に動くタイプ
 → 横隔膜や大腰筋が自然に働き、骨盤の動きもスムーズ。

 ヨガの効果・肉体としての変化が出やすく、

 腸腰筋を「鍛える」動きもスムーにつながります。

 (まずこの状態では腰痛は起きていないでしょう。)

・奥に固いしこりのような感触があり、触れると違和感や痛みを感じるタイプ
 → 筋肉が緊張している状態。腰や股関節に負担がかかりやすいので、

 “鍛える”より先にリリース(緩める)を優先すると安心です。

 今日のようにお腹を探って、硬い・痛い・突っ張るを見つけたら、

 ただただ呼吸と共に「押し上げる → 緩める → ずらす → 緩める」
 これを繰り返してみてください。(腰痛、ぎっくり腰の方に多くみられます。)

・ほとんど感覚がなく、触れるとこそばゆい・気持ち悪いタイプ
 → 無意識の緊張や長年の使い方のクセで、感覚そのものが鈍くなっている状態です。

 このタイプは“鍛える”動きをしても効いている実感が出にくく、

 かえって腰や脚で代償してしまうこともあります。

 だからこそ、まずは「ここは使えますよー」と優しく触れてサインを送ってみてください。

 触れているうちに少しずつ感覚が戻り、

 “使える部位”として腸腰筋を意識できるように段々なります。

 (この場合も前後バランスが崩れることで、

 腰痛、ぎっくり腰起きやすいです。反り腰傾向にある方も多くみられます。)

だからこそ「お腹 → ふともも」の順番なのです。

慢性腰痛やぎっくり腰を繰り返す方、反り腰の方は特に、

いきなり前ももストレッチに入ると腰を反らしすぎてかえって痛めてしまうこともあります。

ですから、ケアの順番が大事です。


もものストレッチがパンパンな時は、


まずお腹をほぐし、そのあとでふとももに取り組む。

この流れを守るだけで、効果の出方がまったく違ってきます。

これ以上痛めることもありません。

・    ・    ・

今日のような横隔膜・大腰筋、腸骨筋のほぐしのセルフケア整体を

ぜひ取り入れて欲しいと願っています。

ふともものケアについては今日の内容では全く触れませんでしたが、

前ももや外ももをほぐすことは腰の負担を軽減する大切なステップです。

具体的なほぐし方のおすすめは、

今月の45分オープンクラス「きそきそよーが<骨盤を立てるとは>」

9月23日のクラスでご紹介します。

お腹をほぐすことをやってみよう!と思った方はぜひ、

日常生活の中寝転ぶタイミングに入れ込みましょう。

眠る前に、朝起きたら、、、

一度に全部やらなくても構いません。小さな積み重ねで十分です。

そんなちょこっと隙間ケアも今後発信してまいりますね。

そして最後に腰痛ケアには「これが正解」という万能な形はありません。

同じ動きをしても、ある人には気持ちよく、別の人にはつらく感じることがあります。

骨格、体型、生活習慣、環境――それぞれが違うのですから、当然なのです。

だからこそ大切なのは、セルフケアで行う際は微調整を繰り返しながら、

自分のからだと対話すること。

そのプロセスそのものが、腰痛改善につながり、整う力を育ててくれるのです。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
どうぞやさしく、ご自身のからだに耳を傾けてみてください。