腰痛、ストレス、顔の吹き出物、膝の痛み。
一見すると、まったく別々の不調に見えるこれらが、
ここにひとつの流れの上にあるとしたら・・・
「全体調整」という考え方が、自然と見えてきます。
その鍵のひとつが、胃経です。
胃経は、顔からはじまり、
胸やお腹、脚を通って足先へと続く、とても長い経絡です。
消化や吸収だけでなく、情緒の安定や思考の状態、
筋肉や関節の使われ方、皮膚の状態にまで関わっています。
局所ではなく、
からだ全体をつないでいる通路のような存在だと感じます。
胃経の流れが滞ると、
まず出やすいのが「考えすぎ」や「気を張りすぎる」状態です。
外からの刺激や期待に応え続けるうちに、
みぞおちやお腹まわりが固くなり、呼吸が浅くなる。
その緊張が続くと、背中や腰の身体が無意識にがんばりはじめ、
結果として腰痛としてあらわれることがあります。
また、胃経は顔にも通っています。
内側で処理しきれなかった熱や緊張が、吹き出物として表に出ることも少なくありません。
肌の問題として切り分けられがちなサインも、
からだ全体から見ると、とても正直なメッセージなのだと思います。
肌を整えたい時は食の改善もしますよね?
それと同時に胃経を整えることは胃、内臓の調整にもなり、
顔の吹き出物へも同時にアプローチできるわけです。
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さらに、胃経は膝の前面を通っています。
膝に痛みがあると、関節そのものだけに意識が向きがちですが、
実際には、股関節や足首、そしてお腹の使われ方と深く関係しています。
膝から脛の腓骨筋(脛の外側の筋肉)にも違和感がある場合、
この胃経のつながりを思い出してほしいです。
これは膝に限らず、足首や股関節にも同じことが言えます。
どこか一か所に負担が集中しているとき、
本当の原因は、少し離れた場所にあることも少なくありません。
胃経の流れがやわらぐと、
脚全体の重さの受け渡しが変化する。
そうすると膝も、足首も、股関節もそれぞれが役割以上に
踏ん張らなくてもよい状態へと近づいていくことがあります。
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全体調整とは、すべてを一度に整えようとすることではありません。
どこか一か所を丁寧にゆるめ、通りをよくすることで、
ほかの場所にも静かに影響が広がっていくのです。
胃経へのアプローチの中で、お腹をほぐすことは、
その象徴のように感じています。
YOGATOで、お腹をほぐすセルフケア整体を大切にしているのも、
からだの中心にあるこの場所が、
全身の動きや安定と深く関わっているからです。
お腹をやさしくゆるめる。
太ももの前にそっと触れる。
呼吸が、無理なく下まで巡っていくのを待つ。
そんな小さな積み重ねが、
腰にも、顔にも、膝にも、そして心の緊張にも、
少しずつ変化をもたらしていきます。
からだは、思っている以上に、
すべてがつながり合いながら働いています。
そのことを静かに思い出させてくれるのが、
「全体調整」という視点、つながりなのだと思うのです。
今日も最後までお読みくださり、ありがとうございます。
