<種(bīja)①形にしない強さ ー 「あためておく」ことの大切さ>
何かを始めたい、挑戦したい、、、
もっと深めたいと思っても、すぐに形にできないことがあります。
仕事や日常生活に追われたり、
家族のことに時間を使ったり、
自分の時間がなかなか持てない。
そんな時、「今はまだ準備期間」「動けるタイミングを待とう」
と心のどこかで感じているなら、
それはとても大切な「あためておく」プロセスかもしれません。
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ヨガ哲学では、心の中にある「種(bīja)」の存在を大切にします。
この種は、すぐに芽吹くわけではなく、静かに土の中で育っていきます。
「あたためる」強さ(ビージャの教え)です。
私たちの願いや夢、学びや趣味も同じで、
形にならなくても、確かに育ち続けているのです。
だから、「行動」が起こっていなくても、
焦ったり自分を責めたりしなくていい。
「今はまだ動けないけれど、心の奥ではちゃんと育っている」と信じることが、
実はとても強く、そして人間として美しいと感じます。
止まっているように見えても、
その「種(bīja)」は静かに確実に育まれる。
それがそこにあるから行動が変わる。
ただその種の存在を私たちは忘れそうになる。人間そういうものです。
だからこそ「書く」のです。
今の自分を書き出しましょう。
その情熱、種、「今の自分」を確認しましょう。
クリパルヨガの教えのひとつに、
「今この瞬間にある自分を慈しむ」ことがあります。
だからこそ、あたためているその想いを忘れないためにも、
一瞬一瞬の「今」をたいせつに見守り、
やさしく見つめていきたいですね。
日々の生活の中でこなしていること、
たとえば仕事をしたり、家族と過ごしたり、
育児、介護、、いろんなタイミングが訪れる。
ただ「今」を大切に生きているその瞬間も、人生の大切な実践そのもの。
これが「カルマヨガ」。
(※「カルマヨガ」についてはまた後日・・・)
好きなことや夢も、
形になるものだけが価値あるわけではありません。
いつか自然と、「こうしたい」「動きたい」という
インスピレーションが湧いた時が来るでしょう。
それまで、自分のペースで「あたためておく」こと。
それこそが、根っこを信じて生きる、現代における大切な智慧なのです。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。