<秋の経絡 肺経からはじめるからだのととのえ>
立秋を過ぎると、夏の強い陽の気はゆっくりと収まり、
秋のやわらかな陰の気が満ちはじめていきます。
空が高くなり、朝夕の空気が少しずつ澄んでくるこの季節。
からだの内側にも、その移ろいを感じる瞬間があります。
秋は五臓の中でも「肺」と深く関わる季節です。
肺の経絡は鎖骨の下端あたり(中府と雲門のツボ)から始まり、
腕の内側を通って親指の爪の外側へと流れる肺経とつながっています。
呼吸によって酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出するだけでなく、
「気」という目には見えないエネルギーを全身に巡らせる働きを持つため、
中医学では「気を司る臓器」と呼ばれます。
これから秋が深まるにつれて、空気はだんだんと乾燥し、
「燥邪(そうじゃ)」と呼ばれる乾きの影響を受けやすくなっていく。
肺は潤いを好む臓器なので、この乾燥が続くと呼吸が浅くなったり、
咳や喉の不調が出やすくなります。
肌や粘膜の乾きも、同じく肺の弱りのサインです。
そんなときにおすすめなのが、肺経のスタート地点にある
「中府(ちゅうふ)」と「雲門(うんもん)」のツボほぐしです。
鎖骨の下、肩に近いあたりにあり、やさしく押したり、
皮膚をずらすようにほぐしたりすることで、呼吸が深まりやすくなります。
症状が出てから行うのも良いですが、
そうなる前から触れておく習慣を持つことが、
季節の変わり目を元気に過ごすための“前どりセルフケア”になります。
この“前どり”・・・YOGATOで日々やっていきたいことの一つでもあるんです。
また、肺は全身を守るバリアの役割も担っています。
この機能が弱まると風邪をひきやすくなったり、
花粉症やアレルギー症状が強く出ることもあります。
日常の中で肺経にやさしく触れ、呼吸を深める時間を持つことは、
免疫力の維持や季節特有の不調予防にもつながります。
触れることで、巡りを促すことで、
外からの刺激が内側の呼吸の深まりへとつながっていきます。
肺を養うためには、まず潤いを保つことが大切です。
自然界の白い食べ物は、肺をうるおすといわれています。
食養生もセルフケアとしてぜひ取り入れてみてください。
(食の内容はまた追ってメールマガジンなどで✨)
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そして最後に、「深い呼吸」も肺の力を引き出します。
仰向けになり、手を下腹部や肋骨に添えて、
吸う息でふくらむ様子、吐く息でしぼむ様子を感じてみましょう。
呼吸がからだの奥まで届き、
肩や背中の余計な緊張が少しずつほどけていきます。
陽から陰へと移る秋の入り口。
肺経のケアは、季節の変化に寄り添いながら、
からだ全体の巡りをやさしく整えてくれます。
これから深まる秋に向けて、日々の暮らしの中に、
ほんの数分でも呼吸と腕の内側に触れる時間をつくってみてください。
その小さな積み重ねが、
秋を心地よく健やかに過ごすための土台となっていきますよ。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
