<新月と、後ろ側の見えない柱>

新月の日は、静まる日。
空にある月が見えない日。
けれど、見えないだけで、そこに在る。

その在り方は、からだの後ろ側ともどこか似ています。
存在を感じながらも見えない場所。
仙骨と背骨は、からだの後ろ側。
自分の目では直接見ることができない場所です。


前側のように視覚的に確認することも、細かく観察することもできません。
それでも確かにそこに在り、日々の姿勢や呼吸を静かに支えています。

TrpYT 30〈仙骨/背骨〉では、仙骨や背骨を大きく動かすのではなく、
脚からの揺れ、その感覚を毎回受け取ります。
仙骨は脊柱の土台となる骨で、硬膜を通して頭の奥へとつながっています。
仙骨のわずかな可動が、脊柱全体の緊張バランスに影響する。
強い刺激を加えることなく、からだを観察していくのです。

後ろ側は、普段あまり意識が向きにくい場所です。
見えないというだけで、感覚も薄れがちになります。
けれど、背骨は一日を通して重さを受け取り、
呼吸の動きとともに微細に揺れ続けています。

新月の夜に月が見えないように、
仙骨や背骨もまた、目には映りません。
けれど、存在しないわけではない。
見えない場所に意識を向けると、

からだの奥の緊張や呼吸の質に、静かな変化が現れてきます。
その変化は大きなものではなく、むしろごく小さなものです。

呼吸が少し深まる、
背中の広がりを感じやすくなる。
少し体が軽いーー
その程度の変化かもしれません。
それでも、土台にあたる後ろ側の見えない柱の部分がゆるむと、
からだ全体は穏やかに変わっていきます。

明日、2月17日は新月。
空に月は見えなくても、確かにそこに在ります。
同じように、からだの後ろ側にも、日々を支える見えない柱があります。
この新月、後ろ側の静かな支えに、
そっと意識を向けてみてください。

最後までお読みくださり、ありがとうございます。