椅子に座っているとき。
無意識に脚を閉じていたり、
内ももに力が入っていることはないでしょうか。
恥骨から内ももにかけてのライン。
そこは、私たちが自分を支えようとするときに、
自然と力が集まる場所のひとつです。
このあたりは、内もも(内転筋)から骨盤の底へとつながり、
呼吸の土台にも関わる場所でもあります。
もし、わずかに強ばりを感じたら、
それはこれまで一生懸命にからだを支えてきた証かもしれません。
無理にゆるめようとせず、
ただ「ここに力があったんだな」と、そのまま見ていきます。
その状態で、ひとつ呼吸を。
吸う息で、内側にほんの少し空間が生まれるのを待ち、
吐く息にあわせて、内ももの力をわずかにほどいてみる。
すぐに変わらなくても大丈夫です。
ただ、吐くたびに、
重みが下へと落ちていくような感覚があれば、それで十分です。
内ももがほんの少しゆるみ、
恥骨の周りにわずかな余白が生まれてくると、
呼吸は、胸だけでなく、
骨盤の奥へと静かに広がっていきます。
クラスの中でも、
恥骨まわりをやさしくゆるめたあと、股関節をひらくポーズに入ると、
内側のより繊細な部分に触れられたり、余白のある場所に気づくことがあります。
エッジの探求が広がる。
今ある感覚の境目に、静かに触れていくように。
からだの構造を整えることは、
正しい形に当てはめることではなく、
滞っていた流れに気づき、
そこにそっと呼吸を通していくこと。
もし日常の中で、心が少しざわついたときには、
立ち止まり、内ももに意識を向けてみてください。
吐く息にあわせて、ほんの少しだけ力をゆるめる。
恥骨の奥に小さな「間」が生まれるとき、
姿勢は自然に、無理のないかたちへと変わっていきます。
季節が巡るように、からだもまた、
いつからでも、どこからでも整いはじめます。
今、からだの奥にはどんな響きが残っているでしょうか。
その微細な感覚を、静かに持ち帰ってみてください。
ほどけた恥骨、内ももから、
明日へと続く足取りが、少し軽やかでありますように。
今日も最後までありがとうございます。
