20250210
<クリパルヨガにおける変容(トランスフォーメーション)>
クリパルヨガには「トランスフォーメーション(変容)」
という考え方を大事にしています。
単なる身体の変化や柔軟性の向上を指すのではなく、
より深い自己理解や意識の変化を伴うプロセスのことを意味します。
●クリパルヨガにおける変容とは?
クリパルヨガは「気づき(Awareness)」を大切にするヨガです。
ポーズを完璧にすることが目的ではなく、
自分の内側で何が起きているのかを観察し、
受け入れることが大切にされます。
このプロセスの中で、次のような変容が起こることがあります。
・からだの変容
力みや緊張が抜け、より自然な動きができるようになる
呼吸が深まり、エネルギーの流れを感じられる
からだの声を聴き、無理をしない選択ができるようになる
・心の変容
自分に優しくなる(セルフ・コンパッション)
固定観念や思い込みから自由になりやすくなる
感情に振り回されず、穏やかに受け止められるようになる
・意識の変容
瞑想やシャバ―サナの時間がより深くなる
「今ここ」にいる感覚が増し、日常生活にも広がる
外側の基準ではなく、自分の内側の声に従って生きる感覚が育つ
・ ・ ・
●変容は少しずつ、自然に起こる
変容は一瞬で劇的に起こるものではなく、
繰り返しの体験や練習を通じて少しずつ、でも確実に訪れます。
クリパルヨガでは「いまの自分をそのまま受け入れる」ことからはじまり、
無理なく自分のペースで変わっていくことを大切にしています。
ヨガのマットの上だけでなく、
日常の中での気づきや選択の変化として現れてくるのが、
クリパルヨガにおける「変容」なのです。
いま、自分の深層心理で「変化」「変容」を求めていない。
その場合、その「気づき」という波は静かに消えていきます。
その時は変容(トランスフォーメーション)は起きない。
でもまた、似たようなことが自分の前にやって来る。
人間関係でそんなこと、ありませんか?
解決できていなかったことが、また数年後に対峙する。
だからこそ、「自然の流れに身をまかせる」ことも大事なのだと思うのです。
私たち人間も自然の一部。
だとしたら、無理に「変わろう、変わろう!」
「成長しなきゃ!」と急ぐのは、なんだか違和感が出てきます。
その違和感が積み重なると、心やからだにチグハグな歪みが生まれる。
それが「痛み」や「生きづらさ」として現れることもある。
「いま」変わる時ではないこともある。
そう知っていれば、もしネガティブな感情を「見た」ときも、
少し離れたところから「見守る」ことがしやすくなるような気がするのです。
だからこそ、ゆっくりした呼吸で
今の流れにそのまま乗るように
深い心地いい呼吸を続けてください。
その「あるがまま」のあり方こそが、
変容、トランスフォーメーションを起こす。
そう思います。
そして、この「あるがまま」のあり方を見守ることは、
クリパルヨガだけでなく、セルフケアにおいても全く同じです。
無理に変えようとせず、今の自分を受け入れることで、
からだのバランスが自然と整っていくと、痛みが消えていく。
そのプロセスの中で、
私たちは『本来の自分』に還っていくのかもしれません。
アプローチ方法が違うだけで、
「クリパルヨガ」と「セルフケア」は同じことをしていると思います。
YOGATOのコンセプトに「生きるを養う」という言葉を選んだ背景は
今日の内容に詰まっているな。と書きながら感じました。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。