<『意図』を持つことについて>
ヨガの練習を始める際、心に「意図」を抱くことはとても大切です。
英語で「intention」と表される意図とは、単にゴールを目指すものではなく、
自分の深い動機や心の願いに耳を傾けること。
意図があることで、自分の心に興味や好奇心が芽生え、
集中力や行動力が内側から湧き上がるのです。
例えば、何気ない日常の中でも、
自分の関心にふれる瞬間には自然と意識が向くことがあると思います。
同じように、ヨガの練習でも
「今日は自分がどんな気づきを得たいか」
「どんな思いでからだを動かしたいか」
といった意図を持つことで、体験がより深く、集中力が増していきます。
これはヨガだけでなく、日常の生活にも役立つものです。
今はまだオンラインのクラスでは行なっていないのですが、
クリパルヨガでは最初に
「自分は何を求めているのか」「どのようにからだや心と向き合いたいのか」
といった意図を確認する時間を作ることが多いです。
この意図を抱くことで、ただヨガのポーズを取ることだけなく、
自分の内側の声を聞き、主体的にヨガに向き合うことにつながっていきます。
ヨガニドラやリラクゼーションに特化しているクラスの場合も
この「意図」を持つことが多いです。心の中で唱えます。
これから少しずつ、YOGATOのクリパルヨガの時間、
60分クラスから「意図」を持つことのお声がけをしてまいります。
今日の内容もぜひ参考にしてみてください。
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「思考は現実化する」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
私たちの意識が現実を形作る。
(この内容は次回のコラムで!)
意図を持つとき、できるだけ肯定的な言葉で表現してみてください。
たとえば、「私は穏やかでいたい」ではなく、
「私は穏やかです」と言葉にすることで、意識が自然とその状態に向かっていきます。
これは単なる言葉遊びではなく、心のあり方や行動に確かな影響を与えるものです。
小さな日々の「意図(小願)」が思い浮かばない時は、
例えばこんな言葉を心の中で唱えてみてください。
・私はヨガの時間が終わるまで自分を観ています
・私はずっと穏やかでいます
・私は出会う感覚すべてを見守ります
・私は感情をやさしく受け止めます
自分の感覚に近いものがあれば心の中で3回言ってみてください。
日々の意図を持って過ごすことを繰り返すことが、
やがて自分の大きな願いにつながっていきます。
意図を肯定的な言葉で表現することで、そのエネルギーが自分の内側に根付き、
現実の変化へとつながっていきます。
●アーサナの選択と意図
アーサナの形に囚われず、「意図」を持つという視点を大切にすると、
ヨガの時間はより豊かなものになります。
例えば、木のポーズ(ヴリクシャアーサナ)を練習するとき、
必ずしも足を高くあげることが全てではありません。
「足を高くあげない選択」もまた、
軸足をいかに安定させるかを深めるための大切な意図になります。
これは、膝を曲げたダウンドッグが股関節の屈曲を「深める」ことと同じように、
視点を変えると見えてくる気づきです。
何を意図するかによって、アーサナのアレンジやオプションの選択が変わります。
どちらも正解なのです。
どこに視点を置くか。
明確にすることで、その時間はより深い体験になるでしょう。
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私は特定の信仰を持っているわけではありません。
では、何を信じ、何に心を向けているのか。
何に「意図」を持ち生きるのか?
それは、いつもクラスの最後にお伝えしている「ジャイ バグワン」の言葉にあります。
“一人ひとりの中に神聖なものが宿っている”――そう信じて過ごしています。
だからこそ、つい当たり前のように感じてしまうこと、
本当は何よりも「大事」なことに、感謝を忘れずにいたいーー
そう心に決めてから、ずっと続けている習慣があります。
それは、4年前から続けている晩ごはん前の時間。
「いただきます」と手を合わせる前に、2〜3分だけ目を閉じて静かに過ごします。
今ここにある環境、家族、食事をいただけること、
温かく安全な場所があること。
その時々に感じる「ありがとう」を心に浮かべ、
それから、「意図(小願)」を3回ずつ唱えます。
どんな形でも、どんな時間でも。
大切なのは、自分の内側と対話する時間を持つこと。
そのひとつとして、ヨガの時間があるのかもしれません。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。
追記です:
「Jai Bhagwan(ジャイ バグワン)」とは宗教的なものではなく、
”あなたの内にある素晴らしさ”というニュアンスの言葉。
「あなたの内に宿る神聖な光に敬意を表します。」という意味があります。
いつものクリパルヨガのクラス後で私は、
「あなたの内側にある神聖なものに敬意を表します。」と挨拶をしています。
(昨年秋ごろのアーカイブコラム内容です。ジャイバグワンの解説を書いています。)
よかったら読んでみてください。