<脚と恥骨 – “線(ホルモン系)”をめぐる流れ>
恥骨のまわりをゆるめるとき、
実は“脚の内側”が深く関わっています。
TrpYT30〈Women’s編〉では、恥骨と脚をつなぐラインをたどりながら、
女性のからだのリズムに大きく関係する3つの流れ、
線(ホルモン系)・脾(血とリンパ)・腎(水) をこの時間では整えています。
足元は2箇所。
すねの内側にある三陰交からふくらはぎの3分の1あたりの溝、
そして太ももの内側の上部——、
かなりここはピンポイントでキリッ”とする場所。
この2つの位置は、ホルモンバランスの乱れや冷えでこわばりが出やすい場所です。
経絡でいえば腎経の通り道に近く、
からだの深い部分をめぐる“水の流れ”とつながっています。
恥骨まわりや脚の内側を丁寧に整えると、
骨盤の奥の緊張がほどけ、中心にある「水のめぐり」が動き出します。
その流れが下腹部からみぞおち、胸、喉へと上がると、
呼吸が深まり、気持ちの張りつめも緩んでいく。
そんな変化を今日感じた方も多かったかもしれません。
頑張り続けてきたからだが、守りを解いて循環へ戻るとき、
内側から“やさしい熱”が生まれます。
それが、からだがリズムを取り戻していくサインです。
・ ・ ・
ではここで——
3つの流れの中で“線”って、いったい何なのでしょうか。
整体や内臓調整で使われる「線(せん)」という言葉は、
神経や筋肉、経絡などをまとめて捉えた、からだの“流れの道筋”を指します。
私たちのからだは、点ではなく線でつながって働いている。
その連なりの中にこそ、自然な調整力が宿っています。
ホルモンの働きを思い出すと、
脳の視床下部や下垂体からの指令が自律神経を介して、
甲状腺や副腎、卵巣へと伝わり、全身に影響します。
この一連のルートはまるで一本の線のようで、
感情や体温の変化にも響いていきます。
「ホルモン線」とは、
こうした情報とエネルギーの流れを“線”として感じ取るための言葉。
恥骨からお腹、みぞおち、胸、喉、頭頂へと上がるラインは、
経絡でいえば「任脈」や「衝脈」、そして「腎経」の流れと重なります。
女性では月経周期や更年期など、
体内のリズムを支える大切な通路でもあります。
整体で「ホルモン線を整える」とは、
子宮や卵巣だけを調えるのではなく、
“脳と骨盤をつなぐ全体の流れ”を整えるということ。
その起点が、今日扱った「恥骨」と「脚の内側」なのです。
こうしてみてみると、何だか色々つながってきませんか?
TrpYT30〈Women’s編〉では、このようなつながりを感じながら、紐解いていきます。
ふくらはぎを撫でる、内ももを温める、
一日の終わりに恥骨のまわりを優しく触れて呼吸と共にゆるめる——。
それだけで、からだの“線”は少しずつ通っていきます。
どうぞこれからも、呼吸とともに、
やさしく自分を整えていきましょう。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。
